【実証】国立病院の元看護師が有給休暇をとるためにやった具体的な行動4選
看護師が有給休暇をとる具体的な方法

あなたは有休の休暇所得で困ったことはありませんか?

看護師A
有給休暇の申請したのに師長さんにとれないって言われました。
看護師B
有給休暇とれないことが労基法違反になること知ってるんだけど、とりにくいのよね。みんな中々申請しないし…
看護師A
わたし、まだまだ未熟だから師長さんに「権利を主張するなら義務をはたせ」って言われました。
看護師A
でも去年は師長さんが、有給休暇を5日つけてくれたんで、良い師長さんだと思ったんですけど…
看護師B
何言ってるの!2019年4月から毎年5日は有休休暇をとらせないといけない法律がきまったからだけだよ。ほら、※厚生労働省のHPにものってるよ。

参考資料▶️「厚生労働省:年次休暇所得促進特設サイト」

看護師A
えっ!そうなんですか…知らなかった。やさしさじゃないんですね…

こんにちはこたろうです。

国立病院時代や今の病院でもよくこんな会話を聞きます。

ぼくの自己紹介です。

自己紹介
・20代で会社経営
・30代で看護学校へ行き、はれて看護師になる
・現在2交代制の民間病院の急性期病棟で働くアラフォーの6年目看護師
・国立病院時代も今の病院でも毎月1〜2日は有給休暇をとっています。

今回の記事の結論です。

結論💡

有給休暇をとることは、あなたのためでもあり病院のためでもある

あなたが有給休暇をとることで、他の看護師もとりやすくなります。

この記事を読んで参考にしてください。

さっそくいきましょう。

有給休暇を取るための具体的な方法

1)勤務希望表に休みたい日の横にしれっと「有給」って書く

ぼくが国立病院で働いていた時や今の病院に転職して有給休暇がとれるようになったとき、しれっと希望休の横に「有給」って書きました。

名付けて

「しれっと書いちゃおう作戦」

そうすると、国立病院時代はきちんととれました。

看護師A
そうなんですか?
こたろう
はい。国立病院時代はなんの問題もなく取れました
看護師A
師長さんから「つけれません」って言われなかったんですか?
こたろう
言われません。2日申請した月もありました。その時は1日だけ日にちを変更してほしいと相談がありました。
看護師A
相談までしてくれるなんてなんて良い師長さん…
こたろう
良い師長さんでしたが、相談するのは義務なんですよね。厚生労働省は経営側にも配慮し「※時季変更権行使」という指定日の変更を相談できる措置をとってるんです。

ちなみに、この「時季変更権行使」は有給休暇申請が重なりこのままでは病院運営に支障が出る場合で使用するものです。

有給休暇に関して違反した場合の罰則があります。

それがこちら!

違反条項違反内容罰則規定罰則内容
年5日有給消化しなかった場合労働基準法 第39条第7項年5日の年次有給休暇を取得させ なかった場合労働基準法 第120条30万円以下の罰金
就業規則に年5日有給所得
できることを載せていない場合
労働基準法 第89条使用者による時季指定を行う場合 において、就業規則に記載してい ない場合労働基準法 第120条30万円以下の罰金
年次有給休暇の付与に
関するルール違反
労働基準法 第39条 (第7項を除く)労働者の請求する時季に所定の年 次有給休暇を与えなかった場合労働基準法 第119条6か月以下の懲役または 30万円以下の罰金
参照記事▶️:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署

 

国立病院は民間病院に比べ、このあたりはしっかりと対応してます。

一部このことを知らない師長以外は対応してくれます。

ちなみに転職した民間病院では2日申請した日のうち、1日はついていない日がありました。

なので直接師長さんに希望していたことを再度確認しました。

ここで注意するのはきぜんとした態度で話すことです。

それ以降ちゃんとつけてくれるようになりました。

おどおどしながら言うと師長さんも押せばなんとかなるって思われますからね。

看護師A
でも私はそんな勇気ないし、言えないです…

じゃあ次の作戦いきましょう!

2)周りの看護師に有給休暇についての知識をつけてもらう

ぼくは、有給休暇をとりながら休憩中などに周りの看護師に先ほどの知識をつけてもらいました。

 

そうすると、それまで有給休暇申請していなかった人も、申請するようになってきました。

 

名付けて

「囲い込み作戦」

まぁ、そのままですけどメリットが2つあります。

メリット💡

・有給休暇申請をだす看護師が増えてくる

・師長さんの耳にもなんとなくその情報が入る

師長さんに直接いうのはやっぱり勇気がいります。

でも、これをしていれば病棟全体が徐々に申請することが当たり前な空気になってきます。

まぁネックなのは少し時間はかかりますが効果的です。

それでもダメなら次の作戦いきましょう😁

3)病院にいる労働組合の偉い人に言う

これも効果的です。

名付けて

「頼れるものは頼りましょう作戦」

 

国立病院時代は毎月5000円も払って労働組合に入っていました。

 

せっかく払っているんだから、働きにくい環境はどんどん相談していきましょう。

 

看護師A
偉い人も忙しくて、私みたいな新米看護師は相談しにくいです。
それに、私が言ったってばれても、その後が怖いし…

基本的には「労働組合」はこころよく相談に乗ってくれます。

国立病院では1病院に1人は労働組合の「書記長」がいます。

自分が言っていると言わないでほしいことも伝えれば、相手に誰が言ったか知られずに話がいきます。

これはできればですが、あなた1人より何人かで伝えたほうが効果はあります。

 

一般の病院にも、労働組合の窓口になっている看護師がいるので伝えていきましょう。

 

4)個人的に弁護士に相談する

これは、すこし抵抗があるかもしれません。

名付けて

「訴訟しちゃおっかな作戦」

看護師A
もうええ!!

これは、いままで伝えた3つをやっても取れない場合ですね。

まぁそんな病院は、かなりブラックですが。

ここは、かなり直接的になるので「もうやめてもいいけどこのまま辞めるのもな」って人におすすめですね。

無料で相談に乗ってくれる弁護士事務所もあるので、これも一つの武器として知っておくと良いと思います。

 

有給休暇に対する裁判の病院側の敗訴の判例もあります。

ちなみに有給休暇所得に関するQ &Aに関して看護協会でも「取らせないといけない」と回答しています。

参考記事▶️「看護協会ホームページ:労働に関するよくある質問

看護師A
ここまでのこと知ってるだけでも、なんだか申請しやすくなりました。でも、わたしのイメージ悪くなりませんかね?

ではそこも踏まえて、次から有給休暇申請を出す上で注意する点について説明していきます。

 

有給休暇をとるうえでの注意点

有給休暇の所得は条件があるので注意してください。

1)ある一定の条件が法律で定められています

それがこちら

労働基準法で定められてる条件

1.半年間継続して雇われている

2.全労働日の8割以上を出勤している

この条件を満たしてないと有給休暇の所得は無理なので注意しましょう。

次です。

2)勤務態度は気をつけましょう

いくら権利だからと言って、勤務態度が悪ければ働きにくい環境になります。

勤務時間中はやることをきちんとやりましょう。

業務中は病棟でアクシデントが無く、スムーズに働くことができるよう気配りをしていきましょう。

ここを注意しないといじめの原因にもなります。

 

次です。

3)有給休暇を早い段階ですべて使い切るのはやめましょう

なにかあった時のために数日は有給休暇を残しておくことも大切です。

例えば、子供が病気になったりした時です。

看護師C
それって「看護休暇」で休めますよね。

たしかに休めます。

ただ、年間1人の子供につき「5日まで」しかとれません。

2人であれば「10日」ですが、3人目以降が子供がいても「10日」までしか取れません。

それに、給料が発生するかどうかは、その病院の就業規則によるので確認してください。

また、家族以外の親戚や友人になにか不幸なことがあったときなどにも有給休暇は必要になります。 

なので、ぼくは使い切らないほうがいいと思ってます。

 

看護師A
そうなんですね。わかりました。
でも最初に言ってた病院のためになるってなんですか?

では、説明します。

看護師が有給休暇を取る病院のメリット

病院のメリットについては3点あります。

1)離職率が下がる

有休休暇など職員の権利を尊重してくれる病院は当然働きやすいです。

働きやすければ、離職率が下がるのも当然です。

今の日本は「少子高齢化」が進み、多くの病院が人手不足です。

病院がスムーズに回るには、離職率を下げる必要があります。

採用にもかなり時間お金を使いますからね。

特に新人看護師を採用すると教育に時間がかかり病棟も困ります。

なので、看護師の働きやすさを追求している病院は人気がでます

ぼくはこんな会話をよく耳にします。

看護師D
ここの病院、医者はこわいけど、休みも多いし手当も多いから働きやすいのよね。

つまり、医者がこわいだけでは離職にはなりにくいんですね。

やっぱり、メリットとデメリットはみんな天秤にかけますもんね。

 次ですね。

2)良い看護師が残ることで、良い看護師があつまる

良い看護師は、良い環境を望みます。

そして良い看護師が残る病院は、とうぜん志が高い看護師も来やすいです。

 

そして、良い看護師は「ワークライフバランス」もうまくとれています。

ウェルビーイング」という言葉もあるように、いま世界では人生を幸せに生きるためにはどうするか課題とされています。

仕事だけでは幸せになりません

プライベートも充実するから仕事も頑張れるんです。

 

根性論で頑張ってた「昭和な時代」はもう終わりです。

 最後ですね。

3)無駄な経費がなくなり必要なところに資金をまわせる

採用」にはとても多くのお金が動きます。

でも、人が辞めなければそこにかける経費は減らせます

そして、あまったお金で設備投資にかけたり、優秀な医者の採用にも経費をまわせます。

 

ぼくは経営もしていたので、わかります。

儲けることは時間がかかり大変ですが、無駄な経費を抑えることは企業努力でなんとかなります。

 

例えるなら、

「バケツに水をためるなら、多くの水をいれることよりバケツにあいた穴をふさげばいい」

つまり、少しの努力で多くの予算を貯めることができます。

まさに、採用にかける経費はバケツの穴です。

 それでは今回の記事をまとめます。

まとめ

ここまで考えて行動しても対応してくれない病院は本当にやめたほうがいいです。

すぐに転職しましょう。あなたのためでもあり、家族のためです。

今回の記事の結論です。

結論💡

有給休暇をとることは、あなたのためでもあり病院のためでもある

まとめると以下になります。

看護師が有給休暇をとるためには
①しれっと勤務希望表に「有給」と書く
②まわりの看護師にも有給休暇について知識をつける
③労働組合に相談する
④弁護士に相談する

 

病院のメリット
①離職率が下がる
②良い看護師が増える
③無駄な経費をおさえれる

 

以上になります。

あなたの行動に救われる人が、身近にいます。

それでもだめならそんな病院さっさとやめたほうがいいです。

 

 

ぼくもがんばってるので、あなたも頑張りましょう。

 

応援してます。

 

ではまた。

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